不格好でも

 テレビで向田邦子ドラマの再放送をやっていて、好きなのでつい見てしまう。舞台は昭和14~15年の東京。大学教授のお父さんがある日突然娘3人と妻を置いて家を出てしまい、消息不明に。2年後、娘の一人が偶然女性連れの父を見かけ、ついにはその女性の依頼で、正月の間だけ父が家族の元に身を寄せる。

 このドラマシリーズ、見るたび心動く場面が異なるような深みが感じられるが、今回は、人の不格好さに感動した。失踪して女と住む、家族を捨てた父が、期間限定で家に戻って家長として正月を過ごす。昔に戻ったような、そしてこのまま戻れるような、いつしかそんな表情を見せる妻と娘たち。

 変だ。筋が通らなすぎる。恥ずかしくないのでしょうか。いたたまれなくないのでしょうか。腹立たしくはないのでしょうか。滑稽で不格好。

 でも、ちゃんと幸せそうな正月風景だった。再び家を離れた父が、やがて行き倒れて他界してしまうことを考えると、家族は「実」をとったのかもしれない。理屈という「虚」ではなく。
格好悪くても人生は続けられ、ときに何かを成り立たせることすらできる。
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by yamaneko299 | 2006-03-17 23:25 | 戯言

戯言は「たわごと」と読みます。
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