黄泉の世界へ~グレゴリー・コルベール展~

 ちょっと前になってしまったけれど、GWにグレゴリー・コルベール展(正確には『グレゴリー・コルベール ashes and snow』)に行ってきた。
 かつてその写真を初めて目にしたときは衝撃的だった。世界を巡回する展覧会が日本に来たら行こうと思っていたところ、果たして日本では東京で行われることに。場所はお台場。3月に船の科学館回りぐるぐる歩き走りで出向いたので、ゆりかもめに乗ると、懐かしささえ湧いてくる。午前10時前、美術館最寄の海浜公園駅で大勢が降りた。GW始めの行楽日和、人の流れはわたしと逆の海浜公園へ向かった。

 ほどなく現場(と呼びたい美術館)に到着。コンテナを組み立てて建てる移動美術館は、建物自体も作品。建築を担当しているのは日本人だそうだ。概観は資材置き場のようだが、薄暗い巨大空間の中は荘厳な雰囲気。円柱が通路に沿ってズドンズドンと立ち並び、柱の向こうの壁側に、漉き紙にセピアや琥珀色で印刷され、ライトを浴びたどでか写真が吊り下げられて並んでいる。何も考えず写真を撮ろうとしてしまい、注意された(←当たり前)。

 今までウェブサイトでしか見たことがなかった動物と人とのありえないような写真の数々(でも、加工一切なし)とスクリーンに映し出されるモノクロの映像。グレゴリーさんのイメージが投影されたashes and anowの世界は、黄泉の世界でもあった。そこは遠くにありながら、同時にわたしたちが胸に抱えてもいる場所なのかもしれない。それにしても、なぜタイトルが「灰と雪」なんでしょう?氏作の、元となる小説の中にその答えが書かれてあるそうだけど…。

 建物はじめ、ほとんどがリユース・リサイクル可能な材料でまかなわれていて、写真集やCDなどのカバーやパッケージも、天然蜜蝋を引いたネパールの手漉き紙を、ハイビスカスの葉で染めた紐で結わえるようになっていた。中の紙もサイドの断ち処理がされていない、おそらくリサイクル紙。徹底している。

 物品売り場のスタッフ(日本人)の人たちがとても感じがよくて、この展覧会の一端を担っている気概が伝わってくる気がした。商品について楽しげに説明し、応対も丁寧。GW特別企画とやらで、指定されたグッズ購入者にはポスターが付いてくる特典があった。三つの中から選ぶのを迷っていたら、「荷物はこちらに置いて、ゆっくりお選びください」と、さわやかに声をかけてくれた(あとで見てみたら、もらったポスターは9,800円もした)。

 ポスター入り円柱形のダンボールを抱え、黄泉帰りの気分でゆりかもめに乗り、お台場を後にした。

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by yamaneko299 | 2007-06-03 01:47 | 戯言

戯言は「たわごと」と読みます。
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